■
昨日から降り続く雪は、もう膝くらいまで積もっている。
暑いより寒いほうが落ち着く私にとっては、本当にとっておきの季節で、ちらちら落ちてくる雪をみることは飽きない。
白い雪だけが、今の私には唯一の救いだ。
ただ降って、ただそこに積もるだけ。
あたたかくなったら、とけることを祈るだけ。
昨日は病院だった。
病名がついた途端に診察は1ヶ月後ってことになっていて、正直戸惑った。
けれど、これもお医者さんのお仕事で、どこかしらで割り切らなければパンクしてしまうのかな、なんて思ったり。
私はある点ではどこまでもお人好しなんだ。それを考えると、私自身を大事にしていく癖というものがない。その癖さえついていれば、こんなことにはならなかったよな、なんて考える。
もう手遅れなんだけれど。
ひとつの問題を頭の中で捏ねくりまわすのは得意分野だ。
そのぶんひとつの問題に対して多方面から向き合うこともできるというメリットもある。ただ、具合の悪いときにそれをやってしまうと、決壊したダムのように涙が止まらなくなってしまう。
結局どれが最善なのかさえ、今の私にはわからないし、これからもよくわからないままなんじゃないのか。
ひとは流動的でお水のように形を変えてしまうのだから、私もそうでなくてはならない。
ただ、問題ひとつに対して向き合うのならいいのだけれど、今の私の体力と精神力では抱えきれないほど問題が山積みだ。
その山を見上げただけで、私は氷になってしまう。
もう何から手をつけたらいいのかわからないし、手をつけたとしても最善を掴み取る自信もない。
お薬は気休めなのか。あの小さなつぶを毎日毎日摂取することで、私に何か変化が起きることの想像がつかない。
最近は、気休めにもなってくれないただのゴミのように見える。
それくらい、小さな氷になった私の目の前には問題が山積み。エベレストなんて糞食らえってほどの問題。
腹痛で床に張り付いてしまうこともあるし、頭が痛くて吐くし、これが身体的な病気だったらなあなんて、何回考えたことか。
一見元気な私は、きっと周りからみたらニートで毎日ぐーたらしているようにも見えるのだろう。
だけどごめんなさい。
私の中の精一杯がこれで、ただ呼吸をして、ひとり携帯とにらめっこしながら日記を書くことが日々の限界なんだ。
きっとそれを説明してもわかってくれないのだろうなと思って、説明することすら放棄してごめんなさい。
私はひとと関わることでの重圧に、今はもう耐えられないんです。
それがだいすきなおばあちゃんでも、心配してくれているおじさんでも、伝え方の不器用な母でも、もうだめなんです。ごめんなさい。
いっそ消えたいって思うことはだめなのですか。
私は私のいない世界を想像する癖がついたよ。
だってそれが今の私にとっての幸せだから。
病気を治す努力はします。でも、病気を理解してもらえるような努力はもうしたくないです。
これ以上今の私めがけてナイフが飛んでくるなら、私は避けようがないもの。
聞き流すというスキルがもう少し私に備わっていたならな。きっと生きやすかったのかな。
考えても無駄なことはわかっているのだけれど。
ひとは"無駄"を嫌っているようで、実は愛しているんだろうな。
遡ればアダムとイブになるけれど、服を着ることだって、考えてみれば無駄なことだったのかもしれない。楽園から追放までされてもなお、無駄を愛して止まないのがひとなのだろう。
私の無駄はきっと私の救いだってことを、もう誰かに伝えようとすることもやめる。
それは"無駄"なんだって気づいてしまったから。